陽の助流 わかりやすい認知症予防

知れば納得!不安が安心・やる気に変わる予防教室!

知れば予防が楽しくなる、認知症予防の簡単定義!

 こんにちは、陽の助です。 

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遅くなりましたが、簡単な自己紹介させてもらいます。

 

 日頃は高齢者の健康維持のために予防活動のお手伝いをさせて頂いています。以前は認定調査員という仕事をしており、年間400人程の高齢者のご自宅へ訪問し、日頃の様子などを聞いて回る仕事をしていました。

 認定調査員とは?

 「〇〇さん、最近、体の調子はどうですか~」っという感じでさりげなく話し始め、
体の調子や、脳機能の状態、生活状況などを聞き取り、市町村へ調査結果を報告する仕事をしていました。

 

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認定調査イメージ

 認知症予防について

 前回は認知症予防の定義を説明せず、予防商材だけを説明する業者が多い」という話をさせて頂きました。今回は、私の経験から具体的な認知症予防の定義」について考えていきたいと思います。

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認知症予防って何だろう?

 日本認知症ケア学会、元理事長の今井幸充先生は認知症とは病名ではなく、まだ病名が決まっていない“症候群”であり、医学的には、まだ診断が決められず、原因もはっきりしていない状態である。例えるならば、風邪が風邪症候群であり喉の痛み、鼻汁、発熱などの同じ症状が見られるが、原因がはっきり判断しきれていない状態と同じである。」と説明しています。

 

 「認知症」の医学的定義はないが「認知症症候群」の定義はある

 認知症は判断基準なんてないんじゃないの?と考える人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。世の中には、しっかりと認知症症候群」有無を判断する人がいて、その判断基準にも明確なルールが存在しています。

 

 もし判断基準がないのにも関わらず、その場の担当医の主観で「あなたは認知症(症候群)ですね」と診断を受けるケースがあった場合、皆さんならどう感じますか?「おいおい、ちょっと待ってよ、なんでそうなるんや?」と疑問に感じないですか?

 

 当たり前ですが、認知症(症候群)の判断基準には明確ルールが存在します。しかし、かなり難しく書かれている為、少しずつ読み解いていきたいと思います。

 

 認知症(症候群)とは?厚生労働省の説明

 認知症政策を担当する厚生労働省のHPを参考に見ていきましょう。

 

(*注意点として、一般的には「認知症症候群」についても「認知症」という言葉を使う為、広義の「認知症」と疾患としての「認知症(症候群)」が混同しない様に気をつける必要があります)

 

 厚生労働省

認知症(症候群)とは、いろいろな原因で脳の細胞がしんでしまったり、働きが悪くなったためにさまざまな障害が起こり、生活するうえで支障が出ている状態(およそ6ヶ月以上継続)をいいます。」との説明しています。

 

 まず最初に、この説明文には医学的な判断基準だけではなく、社会的な判断基準も含まれているという事を理解してもらいたいと思います。

 

 「生活するうえで支障が出ている状態」についても、明確な支障の社会的な判断基準があり、これは社会的な関わりを基に判断されます。この部分の具体的な説明も今後していきたいと思いますが、今回は言葉だけの紹介とさせて貰います。

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話しが長くなるので、この部分は今後、説明していきます。

 

 認知症(症候群)という言葉の意味

 具体的に「いろいろな原因で脳の細胞がしんでしまったり、働きが悪く」とはどういう状態でしょうか?私的にもう少し具体的な言葉に換えたいと思います。

 

「いろいろな原因で脳の細胞がしんでしまったり、働きが悪く」

「自分の年齢以上に脳機能の低下があり」と言い換えます。

これは医学的な根拠に基づく判断基準です。

 

 脳機能の低下とは?

 「いろいろな原因で脳の細胞がしんでしまったり」とはつまり、加齢に伴う脳細胞の減少や疾患(アルツハイマー・レヴィ―、脳血管性などなど)を意味します。

 

 この文面を読み解くポイントとしては加齢による脳細胞の減少(ちなみに人間の脳は20歳を過ぎると、健康な人でも1日に平均10万個の脳細胞が減少していくと言われています。)は疾患ではないと言う事です。

 

 まとめると「いろいろな原因で脳の細胞がしんでしまったり」という文面は疾患(アルツハイマー・レヴィ―、脳血管性などなど)による脳細胞の減少を意味します。 

 

 つまり疾患による脳細胞の減少が脳機能の低下の原因だと理解してもらえればと思います。

*この「脳機能の低下」についても、今後、具体的な解説していきたいと思いますが、今回は簡単にまとめさせて貰います。

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話しが長くなりますので、今後、詳しく説明していきたいと思います。

 

 認知症(症候群)予防を説明する時

 私の経験上、「認知症(症候群)予防って何ですか?」と聞かれた際に、一番わかりやすく、認知症(症候群)予防に関する要点をついた定義としては

「自分の年齢以上に脳機能の低下があり、生活で何らかの支障が出ている状態にならない事」と説明させて貰っています。

 

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「脳機能の低下」や「生活に何らかの支障」も今後、説明していきます。

 

 認知症(症候群)の予防が目指すべきものは?

 上記の定義の良いところは予防におけるゴール地点が考えやすいというメリットがあります。要するに認知症予防のゴール地点は「認知症は症状が人それぞれ違うから、全般的に脳にいいことを行いましょう」ではなく、大きく分けて2つのポイントを目標に絞って行います。

 

1 自分の年齢以上に脳機能を低下させない事。

2 生活で何らかの支障がでない様にする事。または、支障が出た場合、事前に専門的な知識を身に付け、支障を改善する事。

 

上記を予防のゴール地点として、トレーニングを行う事です。

 

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なんか方向性が見えたかも♪

 

 

 

 今回のまとめ

 認知症(症候群)予防の定義とは「自分の年齢以上に脳機能の低下があり、生活で何らかの支障が出ている状態にならない事」です。

 

 そして、認知症(症候群)予防の目指すべきものは

1 自分の年齢以上に脳機能を低下させない事。

2 生活で何らかの支障がでない様にする事。または、支障が出た場合、事前に専門的な知識を身に付け、支障を改善する事。

という事を知って頂ければと思います。

 

 この予防の定義を知っていれば、今後、様々な認知症(症候群)予防のセミナーや研修会に参加した際に、「この方法は、この定義に基づく、脳機能の低下に使えるな」や「この関わり方をすれば、この生活に対する支障が改善できるかも」など、どんどん、アイデアが湧き出てくると思います。

 また、もっと具体的に「脳機能の低下」や「生活への支障」の言葉の定義や理論を知って頂ければ、更に効果的な認知症(症候群)予防もできます。

 

 細胞レベルで認知症予防がわかる。脳機能の低下について!

 

 是非、続きも読んでみて下さい。

 

 

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最後まで読んで頂きありがとうございました。